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1. DELL Inspiron 300m(17万円程度)
今期のリアルノートとしては最もおすすめの機種の一つ。
内蔵モデム、内蔵LAN、(無線LAN)、ステレオスピーカ・ヘッドフォン出力、マイク入力、
限界まで削ぎ落としたというスマートさには今一つ欠けるが、ほぼ直方体のボディーはそれでも十分スマートで軽量で扱いやすいと思う。多少奥行きが広いがこれは12.1型の液晶の場合多少仕方ないところ。普通この程度だ。
やはり何よりのDELLの魅力はその構成の自由度の高さ。自分の要求と財布の都合に合わせた構成をかなり自由に選べる。 また、ある程度機械をいじれる人なら、メモリー、ハードディスクの交換も問題なくできる。コンパクトサイズという事でハードディスクへのアクセスは多少大変なようだが、それでもマニュアルにしっかりと手順が公開されている。使用されている部品はごく一般的なもので入手に困ることはまずないだろう。自身での増設できれば今回紹介する中ではもっとも長く使える一台である事は間違いない。パワーユーザーには特にお勧めということになる。 そうでなくても他製品と比較してCPUも1ランク上でコストパフォーマンスは最高レベルだ。
おすすめの構成
やはり今期のリアルノートとしては最もおすすめの機種の一つ。
比較的増設が簡単で、増設専用の小窓も用意されているメモリー以外はほぼ考えられる最高の構成になっている。特にハードディスクが80GBと大容量なことを評価したい。光学ドライブを持たないノートでは大容量のハードディスクが本当にものを言う。
DELLとは異なりハードディスクの交換は難しいだろうが(このモデルは一般的な2.5インチハードディスクなので専門の業者に頼むことなどで可能だとは思う)、メモリーさえ増設すればこれでもかなり長く使えるはずだ。 形状は直方体ではないが底面はかなりフラットに仕上がっており、携帯しづらさを感じるようなレベルではないと思う。 一点気になるのは本体キーボード側の液晶側に比べての出っ張り。ある情報によるとこの中には何も入っていないらしい。タッチパネルの機能を持った特殊な液晶のサイズが大きいため、特殊用途でそれを搭載できるように本体だけ大きくしているらしい。しかし、大きさと重さがシビアなこのクラスのノートでこれは何たる失態という感じは否めない。液晶側はそれぞれの外装を選べるのだから多少コストが増しても、本体側もそれぞれの専用の外装を用意すべきだ。あの形状は大きさ以外にも開閉などでも不便を感じるように思う。この点さえなければ私はこの商品を今回紹介した中で文句なく単独の一押しにしたと思う。
スマートノートらしい商品だ。正に教科書的ともいえる。
TOSHIBAのこのジャンルへの意気込みが伺え、実際Centrino登場時に真っ先に商品化されたスマートノートのシリーズだ。
ただ、大きさへのこだわりかハードディスクが1.8インチなのはちょっと惜しい。やはり容量に余裕がなくなるし速度も落ちる。きれいに仕上がっているのだが、全体的にコストパフォーマンスが多少劣っている感がある。
TOSHIBAでは似たような系列でdynabook SS SXというモデル(外寸 268 x 210 x 27.8〜34.6mm)も出している。
12.1型液晶でどこまで底面積小さくできるかといった商品で、発想は面白いのだが液晶の周辺回路かバックライトを液晶の裏側に畳み込んでいるようで変な厚みになってしまっているのが結局のところもったいない。中途半端すぎる商品のように感じる。こちらは2.5インチのハードディスクが搭載できるようだ。
商品としてはSS S9とSS SXの中間くらいがバランスとして良かったと思う。
スペックより多少値が張っても欲しくなるような遊び心。
このクラスの最初の火付け役となった同社の初代PCG-505を再びということで開発した商品。「製品の作りこみによるスペック以上の価値を」というコンセプトらしい。確かに非常に美しく洗練されており、エキサイティングだ。スペックより多少値が張っても欲しくなるような遊び心がある。ノートPCにはUSB 2.0とIEEE1394があれば他にはなにも要らないという潔さがいい。確かにそうだとも思う。
しかし、実売価格30万円前後という思惑はいかがなものだろうか。やはりそれならそれなりのものにして欲しかった。例えば、まったく増設が出来ないのだし、その価格ならメモリーは少なくとも1024MBするべきだった。ハードディスクも9.5mmの40GBは積めなかったのだろうか。付属の無線LANカードは非常にスマートに仕上げられているとは言え、時代の流れからすれば内蔵があたりまえだろう。SONYならステレオスピーカーを搭載して欲しい。SONYの技術力ならそこまで出来たはずだ。あるいは技術力の衰えかとまで思ってしまう。F1マシンのようなギリギリの線に仕上げることで付加価値をつけるならそれなりの贅沢さが必要だと思う。
他にも気になる点はある。まずキーボードが手前に来たこと。発想は面白いのだが、電車の中などでテーブルに十分な広さがないとノートの手前側がはみ出ることは良くある、はみ出た部分がキーボードでは不安定になってしまうだろう。また、膝の上において使う人も良く見かけるが、このときはパームレストに置いた手で本体を安定されるのでこれも問題になるだろう。また、ブロードバンドの時代になりNetMeetingのような使い方も増えたのでマイクかマイク端子は内蔵するべきだったと思う。
とりあえず美しく、特にノートでは裏面も見せるものという思想は賛成だ(この点DELLは最悪だ)。それだけでも評価できるが、さすがに問題も多すぎる。そのためか一部では25万円程度までになっているようだ。
CPUにEfficeonを使用し、低消費電力・低コスト化。
想定される使用スタイルとしてはSONY PCG-X505/Pと非常に近い。サイズなども似たものがある。
非常に面白いのはCPUが他のマシンと違いEfficeonを使用している点だ。これによる低消費電力化と低コスト化は大きいと思う。構成に関しては素直で足りないものといえばオーディオ(マイク)の入力くらいのもので、これはPCG-X505/Pと対照的だ。PC-MM2-5NEはPCG-X505/Pに比べ10〜20%程度パフォーマンスが劣るようだが、これはCPUの違いもあるだろが特にメモリーの貧弱さによるもが大きいと思う。それでもPCG-X505/Pより4割程度も割安というから、こうしたスタイルのものを選ぶなら実質的にはこちらという感じがする。 これでメモリーが512MBになりハードディスクが40GBならかなり本気でメインマシンとしても使えると思う。だったらサブマシンにすることを前提にしたダイレクトHDという機能はいらない。というかもともとこれは蛇足だったと思う。あるいはそれほどコスト高にならないのだろうか?
Windows XP Home Editionがインストールされた一般店頭販売モデルの他にSHARP直販サイトではWindows XP Professional Editionがインストールされたオリジナルモデルも販売されている。
型番はPC-MM2-6NEとなっている。
☆ まとめ ☆
以上今回は5つもの商品を紹介したが、それほどこの春のリアルノート(サブノート)PCは充実している。
どれが一番おすすめかは、使うスタイルや懐具合によるレベルだとは思う。では、私がどれを選ぶかだが、今回はDELL Inspiron 300mだ。やはり絶対的なパフォーマンスのよさがある。圧倒的な機動性があるSHARP MURAMASA PC-MM25NE もとても捨てがたいのではあるが、それなりにヘビーな使い方をする私には、Inspiron 300mのパフォーマンスと拡張性が決定的だった。 Ryuji
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